広告代理店
Knowns消費者リサーチ

広告戦略における”初期仮説”の工数をチーム全体で月60~100時間削減。戦略策定に使える期間を増やす


会社名

株式会社オプト

お話を伺った方

プランニング統括室 室長
コミュニケーションデザイン部 部長
中村 駿介氏 (画面右)

コミュニケーションデザイン部
尹 勝鉉氏 (画面左)

 ※株式会社オプトはデジタルホールディングスグループです

「デジタルで、この国の新しい基本をつくる。」をミッションに掲げ、広告事業を通じて、企業の事業成長に伴走し、ビジネスを革新させ、新しい価値を創造する株式会社オプト。同社において、コミュニケーション戦略設計とクリエイティブ企画及びディレクションを担っているのがコミュニケーションデザイン部だ。

同社が数多く抱えるクライアントの課題解決に向けた戦略立案が主な役割で、社内のアカウント・プランナーから、課題解決に向けた戦略立案のサポートの依頼が寄せられる。少数精鋭のチームであり、様々な企業課題に対し、的確な回答が求められるため、データ分析や情報収集に関する業務をいかに効率化できるかが課題であった。

そこで、2022年6月より、チームメンバーの「時間効率」および「提案の質」の改善に向けて、Knowns 消費者リサーチを導入。

今回、コミュニケーションデザイン部部長の中村 駿介様、プランナーの尹 勝鉉(ユン・スンヒョン)様に、Knowns 消費者リサーチの導入によって得られた成果や感想を伺った。

※以下、敬称略

――Knowns 消費者リサーチを利用する以前、どのような課題がありましたか?

中村 広告戦略の初期仮説を立てるために必要なデータを集めるのですが、導入前は多くの「待ち時間」と「作業工数」がかかっていることが課題でした。

初期仮説を考える際、まずはオープンデータを参照し、足りないデータを集めるためにセルフサーブ型のリサーチサービスにて自社内で調査設計、入稿、集計までを実施します。リサーチの結果が出るまで長いと5営業日ほどの日数がかかる場合もあるのですが、提案までの期限がある中で、「待ち時間を短縮する方法はないか」と考えていました。

また、初期仮説の情報収集にかけていたプランナーの作業工数は5~6時間ほどです。プランナーは常に3~5件のプロジェクトに携わっていますので、「データ収集にかける時間を減らす手段があれば、すぐにでも実行したい」と思っていました。

――Knowns 消費者リサーチの導入を決めたのは、どのような経緯があったのでしょうか?

中村 2022年6月頃に弊社の堤(執行役員)からの紹介でKnowns 消費者リサーチを知り、「初期仮説での情報収集における課題を解決できるのではないか」と思いました。

セルフサーブ型のリサーチにかかっていた時間も、調査結果が出るまでの待ち時間もなくなりますから、これは革新的なサービスだと思いました。

――Knowns 消費者リサーチを導入してから、実際にはどれくらいの待ち時間や作業工数が削減されましたか?

中村 待ち時間は最大で5営業日から即日になり、この点はとても助かっています。

コンペの場合、提案までの準備期間は長くて4週間、短いと2週間ほどしかありません。また、クライアント様の事業課題を解決するためにも提案の質は落とせません。 

そのため、最後は時間との勝負になるので、考察や、戦略立案に割ける時間が少しでも増えるのはありがたいです。

――プランナーの方々の作業工数の削減にはどれくらい貢献していますか?

中村 作業工数も大幅に削減されました。

私たちのチームでは、常時12~20件のプロジェクトを担当しています。初期仮説を立てるために必要なデータを収集するのにかかる作業時間はひとつの提案につき5~6時間、また、提案のリードタイムは2~4週間です。

つまり、チーム全体でみると毎月60~100時間ほどの作業工数が削減されている計算になります(12~20件×5時間)。

「もともと想定していた競合と実際の競合が違った」。独自の分析データでクライアント様に新たな気づきを

――有効にご活用いただけているようで嬉しい限りですが、導入当初からスムーズにご利用いただけましたか?

中村 実際の提案でKnowns 消費者リサーチのデータをどのような視点で分析し、提案に活用すればよいのかを最初から理解していたのは一部のメンバーだけだったと思います。

まずは、あるクライアント様の提案でKnowns 消費者リサーチを活用し、その事例をもとに、基本となる型を作ってメンバーに広めていきました。

――当時の状況を詳しくお聞きしたいのですが、どのような提案のシーンでKnowns 消費者リサーチの分析データが使われたのでしょうか?

中村 アパレルECの事業を展開されているクライアント様に、新規顧客への認知を拡大するためのプランを提案する機会がありました。

そこで、Knowns 消費者リサーチの「7Journey(セブンジャーニー)分析」の結果をもとに

・クライアント様が新しく出会いたい顧客のターゲット層

・新しいターゲット層の価値観

・新しいターゲット層に選ばれる理由

といった、新たな顧客との出会いを広げていくためのストーリーをつくりました。

                   ※画面は旧バージョンのものです。

中村 ここまでの使い方はよくあるのかなと思うのですが、Knowns 消費者リサーチだとユニークな分析もできますよね。 

たとえば、クライアント様の現在の顧客が過去にどのブランドを使っていたかという動向がランキング形式でわかります。

そのデータをみると「マーケットのどこにクライアント様の潜在的な顧客がいらっしゃるのか」がわかるので、クライアント様にも非常に喜ばれます。

 私が担当しているクライアント様でも、同じカテゴリの各ブランドの顧客動向のデータをみると「もともと想定していた競合と実際の競合が全く違った」ということもありました。

クライアント様がご存知でなかった情報をデータから導いているので、とても驚かれますし、新たなマーケティング戦略のひとつとしてお役に立てるのが嬉しいです。

――私たちも嬉しい限りです。他にはどのような場面でKnowns 消費者リサーチを活用されていますか?

中村 弊社は、デジタルマーケティングによるダイレクトレスポンス広告を得意としているため、すでにお取引のあるクライアント様との現場におけるコミュニケーションでは「短期的な目線での広告施策の最適化を目指すためにはどうすべきか」の議論に終始しがちでした。

短期的に費用対効果を高めるための対話はもちろん大事ですが、私たちとしては「もっと広い視点でクライアント様と対話する機会を作れないか」とかねてから考えていました。

そこで、Knowns 消費者リサーチの各種データをもとにアイデアをお話すると、ファネル全体の最適化を目的とした議論となり、これまで以上にクライアント様の継続的なビジネス成長を支援するためのパートナーとしてマーケティング戦略を提案できるようになりました。

Knowns 消費者リサーチでクライアント様の期待値を超える

――導入から1年ほどで、Knowns 消費者リサーチをかなり使い込んでいただいているように思うのですが、今後さらに活用の頻度や範囲を広げられる構想はありますか?

中村 まさに現在、尹を中心として取り組んでいる計画があります。

私たちのチームには、社内のアカウント・プランナーから「クライアント様への提案をサポートしてほしい」とのリクエストが多く寄せられるのですが、すべてに対応しきれないことがあります。

そこで、社内の需給ギャップを解消するために、普段はメインプランナーの支援をしているサブプランナーだけでリクエストに対応できるようなスキームを構築しました

Knowns 消費者リサーチの導入初期に構築した型をさらにブラッシュアップし、汎用的に使えるように落とし込んだのです。

サブプランナーに展開し、運用を始めてからまだ1ヶ月ほどですが、すぐに目に見える成果が出ました。

――どのような成果でしょうか?

中村 提案までの期間が1週間しかないコンペで、Knowns 消費者リサーチを活用したことにより、パートナーとして選んでいただけたこともあります。

短い期間のなかでもKnowns 消費者リサーチのデータをもとに「誰に、なにを、どのように伝えるべきか 」を明示することで、他社とは異なる具体的な提案ができていたことが要因の一つだと思います。

――Knowns 消費者リサーチは、どのような方に使ってもらうと効果があると思いますか?

中村 私たちのようなストラテジック・プランニングの業務に関わる方々はもちろんのこと、アカウント・プランナーの方々にとっても効果的なツールだと思います。

クライアント様と一番近い距離で多くの議論を重ねているのは、やはりアカウント・プランナーだからです。

Knowns 消費者リサーチを活用して、クライアント様の顧客を深く理解でき、競合の状況などが把握できるようになれば、より良い広告提案のアイディアを思考できますから、優位性がありますよね。

――最後に、今後、ノウンズに期待することはありますか?

中村 未経験者が「データ分析ができるようになりたい」と思っても、学習の難度も高く、習熟するまでの時間もかかると思います

しかし、Knowns 消費者リサーチはその習得の懸け橋になると思っていて、今よりさらに使いやすくなり、多くの方々に使われることを期待しています。

また、私たちが独自開発しているプロダクトとKnowns 消費者リサーチのコラボレーションも着々と進行していただいていますので、そちらのプロジェクトも楽しみにしています。