コンビニ業界の市場分析をしてみた
みなさんコンビニエンスストアはどのブランドを一番利用していますか?
多くの方がセブンイレブンやローソン、ファミリーマートと答えるのではないでしょうか。
この3ブランドは一般的に”大手3社”と呼ばれていますが、他にも多くのブランドが存在するのをご存知かと思います。
そんな中でも今回はとある駅チカブランドをピックアップして、Knowns Bizをもとに分析していこうと思います。
マーケターさんやメーカーさんのお役に立てると嬉しいので最後まで読んでみてください。
コンビニ業界分析
コンビニ業界は、セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンの大手3社を筆頭に多くのブランドが存在します。
■コンビニエンスストアの販売額と店舗数の推移

※経済産業省 商業動態統計調査・時系列データより
コンビニエンスストア商品別販売額等及び前年(度、同期、同月)比
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result-2/index.html
コンビニ市場の規模はコロナ禍を除いて上昇傾向にあります。
しかし店舗数は2017年以降、大きな進展がない現状です。
今後上昇していくにはどのような事業展開をしていくのか気になりますね。
コンビニのポジショニングマップ
まずはコンビニ業界に属する各ブランドの認知度や満足度などのポジショニングを確認してみます。
コンビニの認知度ポジショニングMAP
好感率×認知率
■好感率×認知率のポジショニングマップ

認知率×好感率ではコンビニ大手3社がTOP3を占めています。
その中、両方の項目で1位に輝いたセブンイレブンは認知率98.5%・好感率79.7%と、かなりの高数値を叩き出しています。
■認知率×チャンスのポジショニングマップ

次に認知率×チャンスです。
チャンスはナチュラルローソンが1位となり、セイコーマートやポプラも高い数値となっています。
また認知率、チャンスともに平均を上回っているデイリーヤマザキやミニストップも興味深い結果となっています。
コンビニのイメージポジショニングMAP
各ブランドのイメージについても分析してみます。
消費者からどんなイメージを持たれているのか、各ブランドの大きな印象はどういった点にあるのかを理解することができます。
ポジショニングする前に”コンビニ”に対するイメージを簡単に確認しておきたいと思います。
■コンビニのイメージ分析

一番強いイメージは利便・合理性となりました。
さらに必要・ないと困るや家庭的・安堵感などが上位にランクインしていることから、「日常生活に欠かせない存在」「より豊かにしてくれる存在」と考えている人が多いのではないでしょうか。
また安心・安全や絆・親近感などからコンビニ業界への信頼も大きいように感じられます。
この結果を参考にイメージのポジショニングをしてみます。
■利便・合理性×必要・ないと困る

まずはイメージ1位の「利便・合理性」と、2位の「必要・ないと困る」を見てみます。
利便・合理性のイメージが一番強いブランドはKioskでした。
Kioskの特徴でもある駅周辺に店舗を設置している戦略から、「短時間で買い物を済ませたい」というニーズを大きく満たしていることが要因として考えられます。
対して必要・ないと困るが最も強かったのはローソンでした。
■安心・安全×ベーシック・定番的

次に「ベーシック・定番的」と「安心・安全」で見てみます。
ベーシック・定番的ではセブンイレブンやファミリーマートなどの大手ブランドが上位を占める中でKioskが3位となっています。
また安心・安全ではナチュラルローソンが1位となっていました。
NEWDAYSのブランド認知
ここまでコンビニ市場について分析しましたが、ここからはブランドを1つピックアップして分析していきます。
今回ピックアップするのはNEWDAYSです。
NEWDAYSとは株式会社JR東日本クロスステーションが経営するコンビニブランドで、東日本を中心に509店舗を展開しています。(2024年11月時点)
「行きも、帰りも、いつも近くに。」
このスローガンをもとにセルフレジやキャッシュレス決済の積極的な導入、NewDaysアプリによるお得なサービスの提供など、顧客の生活をサポートする存在を追求しています。
ブランド認知調査
NEWDAYSが展開する地域は東日本のみということで、今回は東北・関東地方に限定して分析していきたいと思います。
■NEWDAYSの7 Journey

7 Journey分析で見つけた特徴は2つです。
1つは消極ロイヤルが多いことです。
当然かもしれませんが駅周辺に店舗があることから、通勤・通学や観光など鉄道利用以外の顧客が少ないと考えられます。
2つ目は巻き戻しが多いことです。
購入経験のあった人々が現在は利用していないことから、「あったら利用する」というような顧客の生活を陰で支えている存在と考えても面白いかもしれません。
しかしサービスの改善・向上で、ロイヤル層へ転換できる可能性も大いに秘めていると考えることもできます。
ブランドロイヤリティ調査
■NEWDAYSの7 JourneyTable 年齢

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
NEWDAYSの現在のロイヤル層は10代から30代の割合が高く、通勤・通学の際に利用している人が多いのではないでしょうか。
さらにチャンスも同様な割合となっており、注目すべき点として挙げられます。
対して、巻き戻しは20代後半から40代までの割合が高くなっており、NEWDAYSのイメージや利用目的は年齢ごとに大きく違ってくるのかもしれません。
■NEWDAYSの7 JourneyTable 職業

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
またロイヤル層は在学中や大学卒業が大きく占めているのに対して、高校卒業はチャンスやきっかけ待ちなどが多く、潜在顧客層に注目すると興味深いマーケティングができるかもしれません。
NEWDAYSのブランドイメージ
次にブランドのイメージについて分析してみます。
イメージ分析や消費者の声など多様な視点から新しい発見をしてみます。
時系列でみるイメージの変化
■NEWDAYSのイメージ分析

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
最も強いイメージは利便・合理性となっており、平均を大きく上回っています。
またベーシック・定番的や必要・ないと困るも上位となっており、多くの人から信頼されていることが確認できます。
しかし安心・安全は上位にランクインしてますが、平均を下回っており、他のコンビニブランドより安全性という点では低く捉えられているようです。
■NEWDAYSのイメージ時系列分析

※24年10月〜25年3月は集計中です。
※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
しかし安心・安全は年々イメージの割合は上昇しており、信頼を築きあげている途中であるという見方もできます。
ですので数年後にもう一度イメージ分析をすると、また違った上位ランキングになるかもしれませんね。
どんな言葉を使ってNEWDAYSを表現しているのか?
■NEWDAYSの消費者の声

■NEWDAYSの消費者の声

実際にリピート利用している人は便利や助かるなど、利便性に関する意見が多く寄せられていました。
また独自に開発した商品への高評価や、「美味しい」などの商品へのレビューも多く見受けられました。
■NEWDAYSの消費者の声

しかし生活の変化とともに利用しなくなる人も多く、先程と同様に「あったら助かる」という存在として捉えている人が多いように感じました。
また10代や20代の若い年齢層のロイヤル層が多かったので、商品が全体的に安いのではと仮説を立てていましたが、コスパに関する意見が少なかったのも印象的でした。
競合ブランドと比較分析
ここで駅周辺のみに店舗を展開する戦略のNEWDAYSは、どんな特徴があるのかをより探るべく、同じ駅周辺・駅ナカ中心に店舗を展開するKioskと比較分析してみます。
NEWDAYSの顧客はどんな特徴があるのかを知りたいので、ロイヤル層に限定して興味深いデータをピックアップしていきます。
■NEWDAYSのデモグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
■Kioskのデモグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
デモグラフィックでは、両ブランドとも男性の方がやや多いですが、比較しても男女比に大きな違いはありませんでした。
しかしNEWDAYSの方が平均的に年齢層が若いことが分かります。
■NEWDAYSのサイコグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
■Kioskのサイコグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
またサイコグラフィックではNEWDAYSのロイヤル層は、自己愛強めやジェンダーニュートラル、依存集中型、ネタ消費の割合が高い結果でした。
NEWDAYSとKioskの大きな違いは商品のラインナップです。
おもに駅構内で運営するkioskは、NEWDAYSよりも小型店舗であることが多く、商品のラインナップは限定されています。
対してNEWDAYSはお弁当やサンドイッチの種類も豊富で、顧客のニーズをより満たしていることが要因の1つとして考えられます。
他にも詳しく分析・比較を行うと、さらなる新しい発見があるかもしれませんね。
NEWDAYSのマーケの可能性を探る
ここまではロイヤル層に限定し分析することで、現在のリピート顧客はどんな特徴があるのかを理解してきました。
次は潜在顧客層に注目して、ロイヤル層に転換できるヒントがあるかを探ってみたいと思います。
先程の7Journey分析では巻き戻し19.0%、チャンス7.5%、きっかけ待ち6.3%だったので、この潜在顧客層を転換することができれば、ブランド価値のさらなる進化が期待できます。
NEWDAYS利用者は、他にどんな商品を買っているのか
まずはNEWDAYSに対するそれぞれの層を相関分析して、関連性の高いブランドを探ってみます。
■NEWDAYSの相関分析 積極ロイヤル層が現在購入しているブランド

■NEWDAYSのイメージ時系列分析

※24年10月〜25年3月は集計中です。
※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
しかし安心・安全は年々イメージの割合は上昇しており、信頼を築きあげている途中であるという見方もできます。
ですので数年後にもう一度イメージ分析をすると、また違った上位ランキングになるかもしれませんね。
どんな言葉を使ってNEWDAYSを表現しているのか?
■NEWDAYSの消費者の声

■NEWDAYSの消費者の声

実際にリピート利用している人は便利や助かるなど、利便性に関する意見が多く寄せられていました。
また独自に開発した商品への高評価や、「美味しい」などの商品へのレビューも多く見受けられました。
■NEWDAYSの消費者の声

しかし生活の変化とともに利用しなくなる人も多く、先程と同様に「あったら助かる」という存在として捉えている人が多いように感じました。
また10代や20代の若い年齢層のロイヤル層が多かったので、商品が全体的に安いのではと仮説を立てていましたが、コスパに関する意見が少なかったのも印象的でした。
競合ブランドと比較分析
ここで駅周辺のみに店舗を展開する戦略のNEWDAYSは、どんな特徴があるのかをより探るべく、同じ駅周辺・駅ナカ中心に店舗を展開するKioskと比較分析してみます。
NEWDAYSの顧客はどんな特徴があるのかを知りたいので、ロイヤル層に限定して興味深いデータをピックアップしていきます。
■NEWDAYSのデモグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
■Kioskのデモグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
デモグラフィックでは、両ブランドとも男性の方がやや多いですが、比較しても男女比に大きな違いはありませんでした。
しかしNEWDAYSの方が平均的に年齢層が若いことが分かります。
■NEWDAYSのサイコグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
■Kioskのサイコグラフィック分析

※絞り込み条件:ロイヤル層
またサイコグラフィックではNEWDAYSのロイヤル層は、自己愛強めやジェンダーニュートラル、依存集中型、ネタ消費の割合が高い結果でした。
NEWDAYSとKioskの大きな違いは商品のラインナップです。
おもに駅構内で運営するkioskは、NEWDAYSよりも小型店舗であることが多く、商品のラインナップは限定されています。
対してNEWDAYSはお弁当やサンドイッチの種類も豊富で、顧客のニーズをより満たしていることが要因の1つとして考えられます。
他にも詳しく分析・比較を行うと、さらなる新しい発見があるかもしれませんね。
NEWDAYSのマーケの可能性を探る
ここまではロイヤル層に限定し分析することで、現在のリピート顧客はどんな特徴があるのかを理解してきました。
次は潜在顧客層に注目して、ロイヤル層に転換できるヒントがあるかを探ってみたいと思います。
先程の7Journey分析では巻き戻し19.0%、チャンス7.5%、きっかけ待ち6.3%だったので、この潜在顧客層を転換することができれば、ブランド価値のさらなる進化が期待できます。
NEWDAYS利用者は、他にどんな商品を買っているのか
まずはNEWDAYSに対するそれぞれの層を相関分析して、関連性の高いブランドを探ってみます。
■NEWDAYSの相関分析 積極ロイヤル層が現在購入しているブランド

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
■NEWDAYSの相関分析 巻き戻し層が現在購入している

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
■NEWDAYSの相関分析 チャンス層が現在購入している

※絞り込み条件:居住地域 東北・関東地方
今回は積極ロイヤル、巻き戻し、チャンスの相関分析を行ってみました。
共通して上位にランクインしているのは、セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニブランドです。
またダイソーやYoutube、LINEが上位に並んでおり、注目するポイントになりそうです。
利用者はどんなSNSを見ている?
■NEWDAYSのSNS利用状況 利用の有無と最も閲覧しているSNS

■NEWDAYSのSNS利用状況 SNSの利用目的

NEWDAYSを現在利用しているユーザはLINEやTwitter(現X)、Instagramなどが平均を上回っていました。
対して、購入経験がない方はYoutubeやTwitter(現X)の割合が高くなっています。
またSNSの利用目的はどちらも「幅広い情報収集」の割合が高い中、現在購入は「友人・知人の近況を知りたい」「情報発信」などの割合も高い結果でした。
あのブランドを丸裸に【2週間トライアル実施中】
今回はコンビニ業界の市場分析と、「NEWDAYS」について認知度〜イメージ調査まで見てきました。
ノウンズでは、この記事でご覧頂けた機能の他にもさまざまな角度からブランドデータが分析できます。
自社ブランドのマーケティング担当の方、お客様にマーケティング施策をご提案する方には喜んで頂けるサービスです。
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